大浦町のメヒルギ群落
吹上浜の南端、南さつま市大浦町にはマングローブがあります。
「マングローブ」とは熱帯・亜熱帯沿岸にある森林の総称。ここに自生するのは「メヒルギ」という樹で、鹿児島市喜入と大浦町が群落の北限とされています。
大浦町のメヒルギは古くから自生しており、かつては干拓地の造成や河川の護岸工事などで群落が破壊されたこともありましたが、北限のマングローブということでその価値が認められ、大浦川河口にあたる蛭子島(陸続き)にはメヒルギ群落が育成され、今では市の天然記念物として保護されています。
なお、大浦町のメヒルギ群落は、喜入の群落よりも北に位置しており、日本におけるマングローブ分布地では最北端であることはもちろん、世界的にも最北端のマングローブ群落であると考えられています。
メヒルギは別名「リュウキュウコウガイ/琉球笄」とも呼ばれ、夏の開花時期には星型をした花も咲かせ、秋には枝から「胎生種子」と呼ばれる不思議なタネを実らせます。鹿児島県本土では珍しいマングローブ、一度見てみてはいかがですか。
画像提供:特定非営利活動法人マングローバル
大浦町のメヒルギ群落
鹿児島県南さつま市大浦町:国道226号線沿い、越路浜から干拓へ向かう途中、右手に群落が見えます。国道からは見えませんが、紫色の説明板が立っています。
注意事項:自生地保護のため周辺から見学をお願いいたします。